[所在地]鳥取県日野郡日南町上萩山

 発見の詳細は不明である。山名巌氏著「鳥取地学会誌第2号の鳥取県における鉱山の情報」には,日南町萩山にある鉱山は萩山鉱山(鉄)と記載されている。記述内容の詳細は奥萩の北西500m林道沿いの林地に赤鉄鉱石塊が散布とされている。稼行時期についての記載はないが,鳥取県鉱業会入会年月日が昭和18年12月24日となっていることから,この時期付近に稼行した状況がうかがわれる。また,日南町発行の「日南町 自然・文化」には,雲母鉄鉱が上萩山で採掘した跡が見られると記載されている。鉄を採掘した鉱山である。中生層中粒黒雲母花崗岩中の熱水鉱脈鉱床と思われるが,花崗岩中に赤鉄鉱が密集する産状をあまり見かけたことがないため詳細は不明である。鉱山は集落西方の山中にあり,山中を走る林道に近い所にあったようだ。この林道の入口はどこだったかどこに向かって延びているのかは不明である。林道を切り開く際に削ったと思われる斜面から転がり落ちた花崗岩の転石に赤鉄鉱が見られる。赤鉄鉱以外の鉱物は見られなかった。鉱山について,集落の人に聞き取りを行ったところ,何人か鉄を採掘していた所は知らないが,雲母を採掘していた場所は西方の山中にあったと教えてくれた。雲母を採掘したと思われる場所付近に行った所,道路上に花崗岩の表面に黒い雲母のような鉱物が付着しているのを点々と見かけた。よく観察すると雲母のように見える赤鉄鉱であり,いわゆる雲母鉄鉱であることが判明した。多くの人からすれば雲母と思っても不思議がないように思える。聞取りによれば林道の下方に採掘場があったとのことだが,林道の下方を少し調査してみたが,採掘場のような場所は発見することができなかった。写真は林道沿いの斜面を撮影したものである。