［理想化学式］　Ｐｂ５（ＡｓＯ４）３Ｃｌ 　鉛の砒酸塩鉱物である。色は透明，白色，薄橙色，オレンジ色，黄色，黄緑色，薄緑色，茶色など様々な色を示すことがある。ガラス光沢や樹脂光沢を示す。結晶は柱状結晶や柱状結晶が放射状になったもの，六角板状，針状，房状になったものなど色々な結晶形態を示すことがある。六方晶系である。硬度は３．５〜４，比重は７．２とされ鉛を成分としているため塊りのものは二次鉱物としては結構重量感がある。結晶構造上緑鉛鉱，褐鉛鉱などとともに燐灰石のグループに属している。緑鉛鉱とは特に緑鉛鉱の燐とミメット鉱の砒素が置換する場合があり，また化学組成上連続し中間のものも存在する。肉眼鑑定では緑鉛鉱とミメット鉱の判別ができないことがある。フランスの鉱物学者で地質学者のフランソワ・シュルピス・ビューダン氏により緑鉛鉱に似ていることから模倣が名前の由来だそうだ。海外ではアメリカ，メキシコ，オーストラリア，ナミビアなど各国で見られる。日本では宮崎県の見立鉱山や土呂久鉱山，北海道の小樽板倉鉱山など各地で産出する。小泉鉱山では東西のズリ中に透明，白色，薄橙色，黄緑色の針状，六角柱状，房状などで産出する。拡大写真は母岩の表面に黄緑色の粒状または房状のものであり，一見すると緑鉛鉱のように見えるが分析の結果ミメット鉱であることが分かった。小泉鉱山では硫砒鉄鉱に富むズリにベイルドン石，ビューダン石などを伴って産出した。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＭＥＮＵページに戻る　　　前のページに戻る