[理想化学式] (Ca,Na)AlSi2772・〜24H
 カルシウム,アルミニウムの珪酸塩鉱物である。時にナトリウム,カリウム,ストロンチウム,バリウムなどを含む。これらの元素が卓越すれば輝沸石サブグループの別種となる。色は白色が一般的であるが,無色,オレンジ色,茶色,淡いピンク色,くすんだ薄緑色,青味を帯びるものなど様々である。ガラス光沢または真珠光沢を示し,透明〜不透明である。結晶は平行四辺形の板状のものや板状結晶が集合したものなどが多く見られる。母岩の表面に貼りついて生成することが多いが,母岩の空隙に結晶が集合して産する場合もある。名前のとおり沸石類である。単斜晶系である。硬度は3.5〜4,比重は2.1〜2.2とされている。日本名は輝きのある沸石を意味するが,英名ではイギリスの結晶学者であるヘンリー・ジェームズ・ブルック氏により同じくイギリスの鉱物収集家であるヨハン・ハインリッヒ・ヒューランド氏に敬意を表して名付けられた。高珪酸分または中珪酸分の環境で生成し,沸石類,ダトー石,魚眼石,石英などを伴って産出する。共生する沸石は高珪酸分の場合は濁沸石,束沸石,中珪酸分の場合はトムソン沸石,スコレス沸石,ワイラケ沸石などである。海外ではインド,イタリア,アメリカ,オーストラリアをはじめとして世界各国で見られる。日本では神奈川県足柄下郡湯河原町,新潟県新潟市の間瀬海岸,山口県長門市の川尻岬など各地で産出が確認されている。産地は若松鉱山としているが正確には鉱山に行く途中の転石で見られた。拡大写真では白色部分が本鉱で,一部輝きの強い部分も見られる。X線回折分析を行った結果,輝沸石のピークとほぼ一致したこととEDS分析でカルシウムが卓越していたことから輝沸石−Caと同定した。
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