[理想化学式] KFe(AsO(OH)・6−7H
 カリウムと鉄を主とする砒酸塩鉱物で,カリウムはバリウム,ナトリウム,アルミニウムに置き換わることがあり,バリウムのものは重土毒鉄鉱,アルミニウムのものはアルミノ毒鉄鉱,ナトリウムのものの日本名は不明となり別種となる。色はオリーブ色,薄黄色,黄色,浅葱色,茶褐色,赤褐色など色々あり,半透明のものもあれば不透明のものもある。等軸晶系であり立方体を成すものが多い。ただし皮膜状となる場合もあり,皮膜状の場合はビューダン石やカニュク石との同定が難しい。一般的に小さい結晶のものが多く硬度や比重を測ることは難しいが,硬度は2.5で比重は2.8とされている。砒素を含むこととギリシア語の鉄が名前の由来であり,ドイツの地質学者であり鉱物学者でもあるヨハン・フリードリッヒ・ルートヴィヒ・ハウスマン氏により名付けられたそうだ。イギリス,モロッコ,ナミビア,アメリカなど世界の所々で見られる。日本では岐阜県の一柳鉱山,山口県の喜多平鉱山,京都府亀岡市の行者山など所々で見られる。広島県の赤坂鉱山ではズリ中に様々な砒酸塩鉱物が見られ,毒鉄鉱もこのズリ中から産出した。拡大写真ではどこの部分にあるのか母岩に同化していてよく分からないが,顕微鏡写真では茶褐色の立方体の結晶が集合していることがよく分かる。また赤坂鉱山では皮膜状の薄黄色のものも産出している。当初カニュク石のように見えたが,X線回折分析の結果皮膜状の毒鉄鉱であることが判明した。



                                                
MENUページに戻る   前のページに戻る