[理想化学式] Ag
 銀の元素鉱物である。色は銀色であるが,空気中では次第に黒色に変色していく。金属光沢を示す。結晶系が顕著なものは少なく,ひげ状や樹枝状などになっているものが多く見られる。等軸晶系である。硬度は2.5〜3と柔らかく,比重は10.5と大きい。他の特徴として展性(破壊しようとしても破壊されることなく薄く箔状に広げられる性質)が強い。シルバーの語源は別の意味を表す言葉からできたもので不明である。海外ではペルー,メキシコ,中国が主な産地である。日本では静岡県,兵庫県,島根県など各地に産出する。自然銀は時に銅の二次鉱物に富む鉱石や珪孔雀石中に産することが知られているが,瀬戸田鉱山でも同様に銅の二次鉱物と伴に産出する。上の拡大写真では向かって左側に所々白い斑点状に見えるものが自然銀である。顕微鏡写真では鮮明な銀色であり,樹枝状を成している。この鉱石のほとんどは孔雀石であり,その他赤銅鉱,輝銅鉱及び珪孔雀石でできており銅分に富んでいる。瀬戸田鉱山の近くの砒酸塩鉱物を産する採石場跡でも自然銀が見つかっているようだ。瀬戸田鉱山及び近くの採石場での銀の含有量は,全体的には銀鉱物として採掘できるような量ではなく,鉱石中に含まれるわずかな銀が銅と同様に二次富化作用により生成したものと思われる。この自然銀も黒色に変色していくことは例外ではなく時間とともに輝きを失い現在ではほとんど黒ずんでしまった。




                                                
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