[理想化学式] CaAlSi12・4H
 カルシウムとアルミニウムの珪酸塩鉱物である。色は無色または白色が一般的であるが,ピンク色,灰白色のものもある。最初は透明でも徐々に水分が抜けていき白濁してきて,次第にぼろぼろになって結晶が崩れてくることが多い。そのため水中に入れて保存するのが万全である。ガラス光沢または真珠光沢を示す。一般的には柱状結晶が集合しているものが多い。単斜晶系である。硬度は3.5〜4,比重は2.3である。フランスの鉱物学者であるフランソワ・ピエール・ニコラス・ローモント氏に敬意を表したドイツの地質学者であるアブラハム・ゴットロープ・ウェルナー氏により名付けられたそうだ。日本名では白濁することから由来しているものと思われる。沸石の中では200〜300℃と比較的高温で生成されるようである。海外ではアメリカ,イギリス,インド,オーストラリアなどが主な産地であるが世界各地で産出する。日本では鉱山以外に見られる方が一般的であり,岡山県矢掛町,静岡県土肥町などできれいな結晶が見られる。薬王寺鉱山では母岩の表面に微細な柱状結晶が生成されているのが観察された。薄く黄色に色付いた部分はモットラム石であることからバナジウムまたはビスマスを含む特異な鉱物かと思われたが,EDS分析とX線回折分析により本鉱と同定された。岡山県矢掛町では花崗岩ペグマタイトの晶洞中に産出し,薬王寺鉱山のように普通に熱水鉱床中で生成されることもしばしばあるようだ。


                                                
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