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[理想化学式] PbZn(VO4)(OH) 鉛と亜鉛のバナジン酸塩鉱物である。色は黒色または黒味がかったものが多いが,茶色,赤茶色,オレンジ色,くすんだ黄色,黄褐色,緑味を帯びた黄色のものもある。ガラス光沢,樹脂光沢,脂肪光沢を示し不透明あるいは半透明のものが多い。結晶は八面体が一方向に長く伸びたような形状や丸い葉片状のものが集合した形状を示すが,皮膜状のものが多い。直方晶系(斜方晶系)である。硬度は3〜3.5,比重は6.2とされている。デクロワゾー石はアデル石−デクロワゾー石のグループに属しており,Pbの部分をAサイト,Znの部分をBサイト,Vの部分をCサイトとするとAサイトはカルシウムに,Bサイトは銅,鉄,マグネシウムなどに,Cサイトは砒素に置換されることがありそれぞれ別種となる。一部がそれぞれの元素と混じり合い固溶体を形成することが多く,化学組成上連続し中間のものも存在する。特に銅が亜鉛を卓越するものはモットラム石となる。モットラム石も似た色をしており,皮膜状のものは同定が難しい。フランスの鉱物学者のアルフレッド・デクロワゾー氏に敬意を表した同じくフランスの鉱物学者であるアレクシス・ダモー氏により名付けられたそうだ。海外ではイギリス,オーストリア,ナミビア,アメリカなど世界各国に産出するが,ロシア,インド,カナダ,ブラジルなど産出例が少なく産出が偏っている傾向がある。特にポルトガル産やナミビア産のものは結晶が発達しており立派なものが多い。日本では富山県の神岡鉱山,山口県の日高鉱山,福岡県の三吉野鉱山で産出が確認されている。銅珍鉱山ではズリ中の母岩の表面に希に黄土色の皮膜状で見られる。この鉱山で見られる緑鉛鉱と色が異なっていることからEDS分析を行った結果,鉛,亜鉛,銅,バナジウム,砒素が検出され,亜鉛>銅,バナジウム>砒素となっていることからデクロワゾー石と同定した。 MENUページに戻る 前のページに戻る |