[理想化学式] Al(BO)(SiO
 アルミニウムの珪酸塩鉱物である。硼酸塩も含まれている。色は青色〜紫色,赤紫色のものが多い。半透明または不透明のものが多い。ガラス光沢を示す。直方晶系(斜方晶系)である。硬度は7〜8,比重は3.2〜3.4とされている。結晶は海外では柱状結晶が集合して放射状になったものが多くみられる。フランスの存在論者であるユージン・デュモルティエ氏に敬意を表して名付けられたそうだ。海外ではオーストリア,マダガスカル,アメリカ,ブラジルなどで見られる。日本の産地は栃木県の那須蝋石鉱山(那須塩原市百村),長崎県の五島鉱山などで見られる。その他いくつか産地がある。この中では百村産のものが有名である。鍋倉鉱山のデュモルティ石は薄紫色のものや別の写真に見られるような青いものも見られる。薄紫色のものは量は多くないが板状結晶が集合して放射状になったものが見られる。塊状のものもある。一方青色のものは板状結晶が集合して放射状になったものは見られず,塊状のものがほとんどである。この鉱山にはズリがある。ズリは急峻な山に挟まれた北向きの山の斜面にあり,一年を通して薄暗い。従って現地ではこういった薄紫色の放射状のデュモルティ石を探し出すことは目が慣れていなければ難しい。見つけた当初は粘土鉱物に変化している可能性もあることからX線回折分析を行ったが,デュモルティ石の回折値と一致した。EDS分析の結果でもアルミニウム,珪素の構成元素比率(At%)がおおむね7:3になっていることからデュモルティ石であることは間違いないようだ。
 当地は熊の出没地帯に近く,出没する可能性がある。鉱山の辺りは昼間でも薄暗いため鳴り物などを用意していた方がよさそうだ。また鉱山に行く途中でマダニに咬まれたことがあり,マダニの活動時期は行かないこと。
                                                
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