[理想化学式] Cu5832
 銅の硫化鉱物である。銅と硫黄の比率により別種の鉱物となり,比率の異なるものがいくつかある。輝銅鉱,方輝銅鉱,阿仁鉱,ギーア鉱,デュルレ鉱などがあり,どれも似たような外観をしており輝銅鉱グループを形成している。自形結晶は未報告とされており,他の輝銅鉱類との同定は難しい。ただ輝銅鉱類は黒灰鋼色のもので金属光沢の強いもの以外は他の金属鉱物との同定は比較的容易である。色は青色を帯びた黒色または黒色の金属光沢,亜金属光沢または土状光沢を示し,銅の豊富な鉱床で見られる。単斜晶系(擬直方晶系)だが,塊状を成しているものがほとんどである。硬度は2.5〜3,比重は実際計測されたデータは見られず計算上5.5とされている。デュルレ鉱,斑銅鉱,黄鉄鉱,黄銅鉱,赤鉄鉱などと共生する。オーストラリアの南オーストラリア州ロクスビー・ダウンズのオリンピック・ダム鉱山が模式標本地である。発見地のロクスビー・ダウンズに因んで名付けられた。デュルレ鉱の低温変成分解物として生成されるようだ。世界ではカザフスタン,ドイツ,アメリカ,オーストラリアなどで産出が確認されている。日本では新潟県の三川鉱山から産出が報告されているが,見た目が輝銅鉱類と一括される場合があり,詳細な検討が行われていないため他の銅鉱床でも確認される場合があると思われる。大和鉱山ではズリ中の石英を主とする母岩に黄銅鉱,銅の二次鉱物を伴い産出する。見た目では輝銅鉱類だが青味が強く感じられる。拡大写真では右半分に見られる青色を帯びた黒色部分が本鉱である。発見時は輝銅鉱類と同定し,X線回折分析ではロクスビー鉱のピークと一致したことからロクスビー鉱と同定した。格子定数の計算も行ってみたが,正式なデータを見つけることができなかったため比較を行うことはできなかった。

                                                
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