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[理想化学式] Ag5SbS4 銀とアンチモンの硫化鉱物である。色は鉄黒色で金属光沢を示す。ステファン鉱とも言う。斜方晶系である。結晶は短柱状,六角板状になることがある。条線が見えると同定が簡単であるが,なかなか肉眼で確認できるようなものは産出しない。また六角板状になると雑銀鉱(ポリバス鉱)との区別が難しくなる。日本名では脆く壊れやすく粉末になりやすい銀鉱物ということで名付けられた。一方ステファン鉱はオーストリアの採掘技師で鉱物コレクターであるステファン・フランツ・ビクター・フォン・ハプスブルグ・ロートリンゲン氏が名前の由来だそうだ。ドイツ,スロバキア,メキシコなど世界各地で見られる。特にメキシコ産のものは立派なものが多い。日本では秋田県の院内鉱山,岐阜県の神岡鉱山,兵庫県の生野鉱山などで産出し,院内鉱山ではかつて肉眼的な結晶が産出したようである。甲山鉱山でも石英中にわずかながら見られる。拡大写真では向かって左側の黒灰色の筋のような部分が本鉱で自然金を伴っている。顕微鏡写真では金属光沢を放ち粒状で微細な結晶が一部見られる。X線回折分析は量がなかったため行っていないが,EDS分析の結果,銀,アンチモン,硫黄,セレンが検出され,銀とアンチモンの構成元素比率が濃紅銀鉱やミアジル鉱に比べ銀がアンチモンよりかなり多いため脆銀鉱と同定した。ただセレンも多く含まれているようで,ナウマン鉱,アギラル鉱,セレン脆銀鉱などの含セレン銀鉱物と共生している可能性がある。 MENUページに戻る 前のページに戻る |