[理想化学式] Na0.33Zn(Si,Al)10(OH)・4H
 亜鉛,アルミニウムの珪酸塩鉱物である。色は薄い黄色のものが多いが,茶色,白色,灰色を帯びた水色,灰緑色,洋紅色のものも見られる。結晶は通常塊状で時に粒状,房状,いが栗状結晶を示すことがある。不透明のものがほとんどで,鈍い土状光沢を示す。単斜晶系である。モンモリロン石,ノントロン石と近い種類でスメクタイトグループに属している。いわゆる粘土鉱物である。一般的に硬度は1〜2とされている。ウィリアム・セオドア・ロエパー氏によりアメリカのペンシルベニア州,リハイ郡のソーコン谷から発見されたことから名付けられたそうだ。海外ではフランス,ドイツ,アメリカ,メキシコなど各国で見られるが,実際の産出は多いものと思われる。日本では神岡鉱山の二十五山鉱床などで確認されている。ただ塊状であったり,色が分かりにくかったりで着目されにくい鉱物であり,実際の産地はまだまだ多いものと思われる。亜鉛に富み,二次鉱物が多く見られ,分解しやすい環境の鉱床に産出するものと思われる。喜多平鉱山では浜の宮鉱床の銅や亜鉛の砒酸塩鉱物が見られる露頭付近の斜面に見られるが,露頭の一部にも見られるようだ。斜面に埋まっているものは褐鉄鉱と共生している。拡大写真では周りの褐鉄鉱と同化しているため分かりづらいが,右上の部分に見られる。顕微鏡写真では洋紅色の房状のものが集合していることが確認できる。量が微量なためX線回折分析は行っていない。EDS分析では亜鉛,アルミニウム,珪素を検出した。ナトリウムは強度のピークが亜鉛と重なっているため含まれているかどうか確認できなかった。また,SEM像では房状結晶が確認できた。なお,拡大写真及び顕微鏡写真の薄緑色の羽毛状の鉱物はザレシ石である。

                                                
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