[理想化学式] Pb(SO)(CO(OH)
 鉛の硫酸塩鉱物であるが,炭酸基(CO3)も併せ持っている。色は透明または白色のものがほとんどである。単斜晶系である。薄板状,粒状のものが多く,一般的には六角板状,六角柱状の結晶を示すことが多い。鉛の二次鉱物には白色,透明なものが多く,六角形が認められれば分かりやすい。白鉛鉱とは慣れれば反射光の違いで区別がつくようになるが,硫酸鉛鉱とは色が似ていれば区別しにくい。また斜方晶系のマックファーソン石,三方晶系のスサナ石とは同質異像の関係であり,同じように六角板状になることがある。X線回折分析の結果はマックファーソン石は異なるが,スサナ石とは似たような結果が出る。晶系の区別がつけば同定は可能だが,結晶粒が小さいと難しい。模式標本であるスコットランドのラナークシャー,レッドヒルにあるスサナ鉱山から産出したことが名前の由来だそうだ。硬度は2.5〜3である。比重は鉛を含むため6.6と重くなっている。白鉛鉱,硫酸鉛鉱,青鉛鉱,カレドニア石などと共生しやすい。世界的にはスコットランド,フランス,ナミビア,アメリカなど各地で見られる。日本では秋田県の亀山盛鉱山,宮崎県の土呂久鉱山などで産出している。この鉱山では母岩の表面にザラメの砂糖をまぶしたようにあるいは別の写真のとおり結晶が集合して皮膜状に見えるような形で産出する。ルーペで観察すると六角板状の結晶が確認できたことからX線回折分析を行ったところほぼ一致した結果が得られた。



                                                
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