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[理想化学式] [(Ag,Cu)6(Sb,As)2S7][Ag9CuS4] 銀とアンチモンの硫化鉱物である。一部に銅を含み,アンチモンが砒素に置き換わることがある。色は鉄黒色で金属光沢を示す。ポリバス鉱とも言う。単斜晶系である。結晶は六角板状が層状あるいは複雑に積み重なったようなものが多いが,なかなか肉眼で確認できるようなものは産出しない。また六角板状になると脆銀鉱(ステファン鉱)との区別が難しくなる。またアンチモンより砒素が多く含まれている場合はピアース鉱となり,銅が多く含まれているものは安ピアース鉱とされているが不明な点が多い。低〜中温の熱水鉱脈鉱床に産出することが多い。硬度は2.5〜3,比重は6.1〜6.4とされている。ギリシア語の多い(ポリ)と多くの基本の元素を暗に指す(ベース)が名前の由来になっている。日本名もこれに準じた名前になっている。海外では中国,ドイツ,アメリカ,ボリビアなど世界各地で見られる。日本では秋田県の院内鉱山,静岡県の清越鉱山,兵庫県の明延鉱山などあちらこちらで産出し,院内鉱山ではかつて肉眼的な結晶が産出したようである。甲山鉱山でも石英中にわずかながら希に見られる。拡大写真では向かって左側に見られるが,母岩の陰になっていてほとんど分からない。実物を見るとはっきりとした金属光沢を放っているため分かり易い。顕微鏡写真では鉄黒色の金属光沢を確認することができる。SEM像では一部に六角板状の結晶が認められる。X線回折分析は量がなかったため行っていないが,EDS分析の結果,銀,アンチモン,硫黄,セレンが検出され,銀とアンチモンの構成元素比率(At%)が濃紅銀鉱や脆銀鉱に比べ銀がアンチモンよりはるかに多く,硫黄の量が銀に対しかなり少なかったため雑銀鉱と同定した。セレンも多く含まれているが,硫黄を置換しているものと考えられる。 MENUページに戻る 前のページに戻る |