[理想化学式] CuFeO
 銅と鉄の酸化鉱物である。色は黒色,灰色,白っぽい茶色で金属光沢または土状光沢を示す。三方晶系である。結晶は針状,針状結晶が集合していが栗状,放射状になったもの,粒状のものが見られるが,土状,煤状のものが多く見られる。黒銅鉱と非常に似通っているため,同定が難しい。硬度は5.5,比重は6.4とされている。一見,柔らかそうで軽そうに見えるが,意外と硬くて重い。銅の酸化帯の二次鉱物で産する場合が多い。共生鉱物は赤銅鉱,自然銅,黒銅鉱,孔雀石,赤鉄鉱,カオリンなどである。模式標本地はロシアのスベルドロフスク州ニジニイ・タギルにあるメドノルディアンスコエ銅鉱床である。フランスの化学者であり,鉱物学者であるシャルル・フリーデル・ガブリエル・デラフォッス氏が名前の由来に成っている。海外ではドイツ,フランス,ギリシャ,アメリカなど世界各国で見られるが,ヨーロッパでの産地が多く,アフリカでは南部のナミビア,南アフリカのみ,南アメリカではアルゼンチンのみの産出報告となっている。日本では今のところ兵庫県の明延鉱山,愛媛県の別子鉱山の2か所で産出が報告されている。金生鉱山では二次鉱物が多く見られるズリで希に見られる。共生鉱物は孔雀石が多く,母岩は鉄分に汚染されたカオリンのような粘土鉱物を主とする母岩に生成してることが多い。母岩を水洗いするとデラフォッス石は洗い流されていくようで色が薄まる。このことから土状または煤状で生成していることが分かる。洗浄には注意を要する。顕微鏡写真,SEM像でも結晶は確認できない。EDS分析では銅と鉄がほぼ1:1の割合で検出されたため本鉱を疑った。X線回折分析を行ったところ,石英の混入が見られるもののデラフォッス石のピークと一致している。格子定数を計算してみたところa=3.031,c=17.19Å,V=136.77Å3となった。

                                                
MENUページに戻る   前のページに戻る