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[理想化学式] Cu8S5 銅の硫化鉱物である。銅と硫黄の比率により別種の鉱物となり、比率の異なるものがいくつかある。輝銅鉱、方輝銅鉱、阿仁鉱、デュルレ鉱、ロクスビー鉱などがあり、どれも似たような外観をしており輝銅鉱グループを形成している。ゲール鉱と呼ばれることもある。自形結晶は未報告とされている。色は青灰色、青味を帯びた黒色、黒色で亜金属光沢、土状光沢を示す。三方晶系(擬立方晶系)だが、塊状を成しているものがほとんどである。硬度は3.5〜4、比重は計算上5.6とされている。共生鉱物は2つのパターンが知られており、1つはスピオンコプ鉱、閃亜鉛鉱、四面安銅鉱類、黄銅鉱、孔雀石、ブロシャン銅鉱、珪孔雀石など、もう1つはスピオンコプ鉱、黄銅鉱、コバルトペントランド鉱、磁鉄鉱、クロム鉄鉱、透輝石、灰鉄ザクロ石などである。アメリカのニューヨーク州セント・ローレンス郡ディカブル・タウンが模式標本地である。最初に標本を採集したアメリカのアダム・カール・ギーア・ジュニア氏に敬意を表して、カナダの鉱物学者であるR・J・ゴーブル氏及びアメリカの鉱物学者であるジョージ・ロビンソン氏により名付けられた。世界ではドイツ、ギリシャ、アメリカ、オーストラリアなど南アメリカ大陸を除くいくつかの国で産出が確認されている。日本では今のところ静岡県の河津鉱山から産出が報告されている。広島県の瀬戸田でも見られたが、目立ちにくいため他の産地もありそうだ。大和鉱山ではズリ中に見られた。青味を帯びた黒色、黒色のものが見られX線回折分析を行ったところ、閃亜鉛鉱と同様のピークが見られた。X線回折分析では閃亜鉛鉱とほぼ同じピークが現れることが知られており、EDS分析ではやはり銅と硫黄が検出された。 MENUページに戻る 前のページに戻る |