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[理想化学式] Ag5Pb14Sb21S48 銀,鉛,アンチモンの硫化鉱物である。色は黒鋼色〜灰鋼色で金属光沢を示す。単斜晶系である。結晶は毛状,針状のものが多く見られるが,柱状や針状結晶が集合して繊維状や塊状を成すことが多い。銀,アンチモンを含む低温〜中温の熱水鉱脈鉱床に産出すると思われる。共生鉱物はセムセイ鉱,方鉛鉱,閃亜鉛鉱,黄鉄鉱,磁硫鉄鉱,石英,苦灰石とされており,ルーマニアの産地の例である。硬度は2,比重は5.6とされている。この鉱物を発見したハンガリーの鉱山技師,サーンドル・フィゼリー氏に因んで名付けられた。ハンガリーのブダペストにあるハンガリー自然史博物館のものが模式標本とされている。銀,鉛,アンチモンを含んでいる硫化鉱物の肉眼鑑定は非常に難しい。海外ではドイツ,ルーマニア,カナダ,ボリビアなどで産出が確認されており,特にヨーロッパ,北アメリカなどでの産出報告が多く,アフリカ,オーストラリアでは知られていない。日本では北海道の稲倉石鉱山で産出したとする記録があるが,正式な産出報告となっているのか不明である。豊稼鉱山はスカルン鉱床であるが熱水鉱床と考えられる部分も見られ,こうした熱水鉱床部分にアンチモン,鉄,マンガン,銀,鉛,砒素,硫黄などの元素のうちのいくつかが組み合わさった鉱物が見られる。マンガン鉱床としては稲倉石型と考えられている。豊稼鉱山ではズリ中に見られる。拡大写真では分かりづらいが超拡大写真では菱マンガン鉱中の中央付近にある面積の広い灰鋼色の部分が本鉱である。他の部分は分析を行っていない。EDS分析を行った結果,銀,鉛,アンチモン,マンガン,鉄,硫黄が検出され,銀と鉛とアンチモンと硫黄の構成元素比率(At%)が5:14:21:48に近い値を示している。またルーマニアのマラムレシュ県の鉱山から産出したものは同様にマンガンと鉄を含んでいる。 MENUページに戻る 前のページに戻る |