[理想化学式] MgAl(OH)12(CO)・3H
 マグネシウムとアルミニウムの炭酸塩鉱物である。色は白色,透明,黄色,オレンジ茶色などがある。 ガラス光沢あるいは絹糸光沢を示す。六方晶系である。結晶は六角板状のものもあるが,一言で言いづらいような形をしており粒状と言った方が適当のように思われる。硬度は2とされている。カナダの鉱物研究家のクインティン・ウェイト氏に敬意を表したジョージ・Y・チャオ氏とロバート・A・ゴールト氏により名付けられたそうだ。1992年に承認された比較的新しい鉱物である。海外ではオーストリア,ロシア,カナダ,ブラジルなど10か所程度で見られる。日本では今のところ鳥取県の日野上鉱山が唯一の産地となっている。日本での発見は2019年である。日野上鉱山ではズリ中の一部の斑レイ岩の表面に生成している。この鉱山ではハイドロタルク石と共生しているものも見られる。ハイドロタルク石はクインティン石が変質してできた可能性がある。母岩の表面に霞がかかったようなもやもやっとしたような白色の皮膜状を成しているように見えるが,よく見ると微細な円形や六角板状の結晶が集合しているのが観察できる。結晶の大きさは最大2mm程度までで1mm以下のものがほとんどである。現地でルーペで結晶が確認できるものもいくらか見られる。クロム鉱山では白色の鉱物は葡萄石,トムソン沸石など色々見られるが,こうした結晶が観察できれば同定は可能である。拡大写真では結晶は分りづらいが,母岩の下半分に1mm以下の結晶が密集している。顕微鏡写真では円形またはルーズな六角板状の結晶になっており,SEM像では層状になっている様子が確認できる。EDS分析を行った結果,マグネシウムとアルミニウムが検出された。構成元素比率(At%)がおおむね4:2になっており,X線回折分析は別の試料を分析したものだがクインティン石のピークと一致している。

                                                
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