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[理想化学式] Ca19(Al,Mg,Fe)13Si18O68(O,OH,F)10 カルシウム,アルミニウム,マグネシウム,鉄の珪酸塩鉱物である。色は我が国では茶色,灰色をしたものが多く見られるが,海外では赤茶色,赤紫色,薄黄色,薄緑色,緑色,オリーブ色,ベージュ色と青色系以外の様々なものが見られるようだ。半透明〜不透明である。ガラス光沢または油脂光沢を示す。正方晶系である。結晶は柱状,槍状,円筒状,コロッとした粒状のものが多く見られるが,柱状のものは先端が平らになっているものもあれば尖っているものもある。硬度は6.5,比重は3.3〜3.4である。名前は最初に発見されたイタリアのカンパニア州のナポリ市にあるソンマ・ベスビオ複合成層火山に因んでいる。世界的に広く分布し,かなりの国で産出が確認されており,南極でも産出が確認されている。日本でも数多くの産地があり一般的な鉱物となっている。スカルン鉱床では代表的な鉱物であり埼玉県の秩父鉱山のものは,しばしば目にする機会がある。結晶が見られる場合は同定が可能な場合があるが,塊状のものは灰鉄ザクロ石,灰礬ザクロ石など硬度も似通っており同定はかなり難しい。久代では道路脇の露頭からの転石に見られ,表面が溶けかかっているように見えるが拡大写真の一部または顕微鏡写真のとおり,はっきりとした正方晶系を示すものが見られる。ベスブ石は一般的には鉄を数%含んでいることが多く,茶色や灰色,緑色の発色に関係しているため当初は別の鉱物を考えたが,X線回折分析,EDS分析の結果はいずれもベスブ石を示すものであった。白色であるため鉄分がない可能性があると考えたが,EDS分析の結果でも鉄は数%含まれていた。鉄が含まれていても白色である点は非常に不思議である。ベスブ石を他にも掲載しているがとても同一の鉱物とは思えず,ベスブ石の肉眼鑑定は非常に難しいことを示す標本である。 MENUページに戻る 前のページに戻る |