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[理想化学式] Bi4S3 ビスマスの硫化鉱物である。色は黒鋼色〜暗鉛灰色で金属光沢を示す。三方晶系である。結晶をはっきり示すものはなかなか見られないが、針状を成すものが見られる。針状以外でははっきりした結晶は分かりづらいが、結晶面が見えるものは多い。石英鉱脈中に見られる。一部鉛やセレンを含むことがある。硫黄の一部がセレンで置き換わり、セレンが卓越した鉱物にライタカリ鉱という鉱物があり、連続固溶体が存在していると考えられている。共生鉱物は生野鉱山では鉄重石、自然蒼鉛、輝蒼鉛鉱、ホセ鉱、輝水鉛鉱、硫砒鉄鉱、錫石、黄銅鉱、石英などである。硬度は2,比重は7.8とされている。最初に発見され、模式標本地となっている日本の兵庫県の生野鉱山が名前の由来となっている。日本で発見され50年前後であるが、スウェーデン、ハンガリー、アメリカ、ボリビアなど世界のあちらこちらで産出が報告されている。日本では発見された兵庫県の生野鉱山を初めとして、岐阜県の神岡鉱山、岩手県の赤金鉱山などでも産出が確認されている。三原鉱山でも産出は確認されており、石英中に見られる。三原鉱山では自然蒼鉛、輝蒼鉛鉱、ホセ鉱A、ホセ鉱B、エンプレクト鉱、ウィチヘン鉱などのビスマス鉱物、ビスマス−テルル鉱物、銅−ビスマス鉱物が見られ、これらの鉱物は他の含ビスマス鉱物と共生していることが多いが、生野鉱は石英中に単独で見られることが多いように感じる。拡大写真では分かりづらいが右端のやや上部に見られる黒色の部分が本鉱である。EDS分析では、ビスマス、硫黄が主に検出され、ビスマスが硫黄に比べ圧倒的に多く、鉛やセレンを含んでいるかどうかは判別できなかった。 MENUページに戻る 前のページに戻る |