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| [理想化学式] Ni3Bi2S2 ニッケルとビスマスの硫化鉱物である。色は淡いブロンズ色〜黄銅色で金属光沢を示す。単斜晶系である。結晶をはっきり示すものはなかなか見られない。ニッケル、ビスマスを含む石英鉱脈中や熱水鉱脈中に希に見られる。共生鉱物は方鉛鉱、自然蒼鉛、輝蒼鉛鉱、キューバ鉱、紅砒ニッケル鉱、黄銅鉱などである。硬度は2、比重は8.4とされている。模式標本地はカナダのオンタリオ州サドバリーのフロード鉱山である。スイスの鉱物学者のロバート・ルーリング・パーカー氏に因んで名付けられた。当初発見されたものはなぜかビスマスが検出されず、硫化ニッケル鉱物となっていたが、その後発見されたビスマスが含まれているものとX線回折分析結果が一致したため、当初発見で名付けられたパーカー鉱という名称をそのまま使用し、再定義され今に至っている。海外ではあちらこちらで産出が確認されているが、今のところ南アメリカ大陸での産出報告はない。日本では島根県の都茂鉱山で産出が確認されている。三原鉱山では自然蒼鉛、輝蒼鉛鉱、インゴダ鉱、ホセ鉱A、ホセ鉱B、エンプレクト鉱、ウィチヘン鉱などのビスマス鉱物、ビスマス−テルル鉱物、銅−ビスマス鉱物が見られるズリ中に希に見られる。拡大写真では非常に分かりづらいが中央下部の割れ目上にある黒く見えるものが本鉱である。回転させると一方向でかなり強い光沢を示し、その他の方向では黒灰色に見える。一見微細なため黄銅鉱、黄鉄鉱に見えるが反射光が強いことで同定し易い。顕微鏡写真では黄銅色だが中央付近は銀白色に見える。これは反射によるもので実際は全体的に黄銅色となっている、EDS分析ではニッケル、ビスマス、硫黄がほぼ近い比率で検出された。 MENUページに戻る 前のページに戻る |
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