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| [理想化学式] BiCu6(AsO4)3(OH)6・3H2O 銅とビスマスの砒酸塩鉱物である。色は明るい緑色または水色であるが、緑色のものは通常の緑色といった色ではない。ややくすんでいたり淡いものが多い。一般的に結晶は針状、柱状結晶が放射状に集合しているものが多い。羽毛状の結晶が集合しているものもある。ミクサ石やアガード石はミクサ石グループを構成しているが、ミクサ石グループはこうした結晶をなしているか皮膜状のものがほとんどである。六方晶系である。硬度は3〜4、比重は3.8とされている。チェコの鉱山技師のアントン・ミクサ氏に敬意を表したオーストリアの鉱物学者のアルブレヒト・シュラウフ氏により名付けられたそうだ。海外ではイギリス、ドイツ、ギリシャ、アメリカなどで産出する。日本での産地は今のところ大和鉱山の他、栃木県の日光鉱山、岐阜県の一柳鉱山などで産出が確認されており希な鉱物である。南生口鉱山のミクサ石はズリ中の石英の表面に希に産出する。ズリ中には自然蒼鉛、輝蒼鉛鉱などのビスマスの金属鉱物は今のところ確認していないが、泡蒼鉛、ケヒリン石などのビスマスの二次鉱物は確認している。ただ、結晶構造が類似するアガード石類も見られるため同定は難しいが、一般的に青味を帯びたり、淡色のものはミクサ石の可能性が高い。拡大写真の淡い水色を帯びる緑色の鉱物が本鉱で、顕微鏡写真でも皮膜状にしか見えないが、電子顕微鏡では針状結晶が集合しているのが確認できる。EDSにより分析を行ったところ、ビスマスが検出されビスマス>カルシウムとなっていた。砒素の比率がやや低くなっているが構成元素からミクサ石と同定した。微量ながらセリウム、ネオジウムなどのピークも現れており希元素類も含まれているようだ。 MENUページに戻る 前のページに戻る |
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