［理想化学式］　Ｃｕ５（ＡｓＯ４）２（ＯＨ）４ 　銅の砒酸塩鉱物である。コーンウォール石とは同質異像の関係にある。コーンウォール石と一緒の産地に出ることが多いため区別し難い。一般的にコーンウォール石は暗い鮮やかな緑色のものや深緑色のものが多いが，コルヌビア石は明るい緑色のものやリンゴ緑色のものが多い。ただコルヌビア石には深緑色のものも見られるため絶対的とは言い難い。樹脂光沢または亜ガラス光沢を示す。半透明〜不透明で房状，球状，柱状または皮膜状のものが多い。三斜晶系である。母岩の表面や割れ目に生成される場合が多い。結晶が微細であるため硬度や比重を測ることは難しいが，硬度は４で比重は４．６〜４．８とされている。砒素を含む鉱床に二次的にできる場合が多い。共生鉱物は赤銅鉱，孔雀石，藍銅鉱，擬孔雀石，オリーブ銅鉱，斜開銅鉱，コーンウォール石，シェネビクス石，パルノー石，珪孔雀石などである。ロンドン自然史博物館の学芸員であるゴードン・フランク・クラーリングブル氏らにより名付けられた。イギリスのコーンウォール地方の中世のラテン名であるコルヌビアが名前の由来だそうだ。海外ではイギリス，フランス，ドイツ，アメリカなどで見られる。日本では山梨県の増冨鉱山，奈良県の竜神鉱山，広島県の瀬戸田などで産出が確認されている。弥高鉱山では砒酸塩鉱物が多く見られるズリに皮膜状または房状結晶の集合したものが見られる。岡山県での産出は知られていなく初の産出と思われる。この産地では一見コーンウォール石と思われる鉱物はアガード石−Ｙであることがほとんどでコーンウォール石は今のところ確認されていない。オリーブ銅鉱との区別が難しいが，皮膜状または房状のオリーブ銅鉱は灰色を帯びる薄緑色のものが多く，オリーブ銅鉱に比べ明るく緑色味が強い。Ｘ線回折分析結果はコルヌビア石のピークとかなり一致している。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＭＥＮＵページに戻る　　　前のページに戻る