[理想化学式] CaMoO
 カルシウムのモリブデン酸塩鉱物である。色は一般的には白色,クリーム色,ベージュ色,薄黄色,黄色,褐色,透明だが,灰色,黄緑色,薄緑色のものも見られる。亜ダイアモンド光沢,樹脂光沢,絹糸光沢を示す。八面体のような結晶をしているものやコロッとした結晶のものが見られるが,皮膜状または塊状のものが多い。正方晶系である。硬度は3.5〜4,比重は4.3とされている。明瞭な劈開を示すが,脆い性質を持っている。またミネラライトを照射すると薄黄色の蛍光を発する。モリブデンをタングステンに置き換えたものは灰重石となるが,中間的なものは目にすることがなく,連続固溶体を形成するのか不明である。輝水鉛鉱,鉄水鉛華,束沸石,濁沸石などと共生する。輝水鉛鉱などから二次的に生成されることが多い。アメリカの地質学者であり探検家であるジョン・ウェズリー・パウエル氏に因んで名付けられた。アメリカのアイダホ州アダムス郡のピーコック鉱山のものが模式標本とされている。海外ではインド,ナミビア,アメリカ,チリなど世界各国で産出が確認されている。日本の鉱山では富山県の小黒部鉱山,島根県の東山鉱山,岡山県の;加茂鉱山で,鉱山以外では北海道の有珠山や昭和新山などで産出が確認されている。南生口鉱山では少量ながらズリ中の石英に輝水鉛鉱,シャモス石と共生するものや石英上に単独で産するものが見られる。このパウエル石が見られるズリは銅,モリブデン,ビスマス,砒素の分解が進んでいる傾向にある。一般的にクリーム色で塊状となっている。やはりミネラライトを照射すると薄黄色の蛍光を発する。拡大写真では上部や下部の石英以外のクリーム色のものが本鉱である。超拡大画像ではさらにはっきり本鉱が確認できる。EDS分析ではカルシウムとモリブデンが検出された。
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