[理想化学式] Ni18BiAsS16
 ニッケル、ビスマスと砒素の硫化鉱物である。色はブロンズ色〜淡いピンク色を帯びる銀白色で金属光沢を示す。ニッケルを含むパーカー鉱と同様に光沢が強い。正方晶系である。海外産のものを見ると板状結晶のように見えるが、結晶をはっきり示すものはなかなか見られない。ニッケル、ビスマスを含む石英鉱脈中や熱水鉱脈中に希に見られる。共生鉱物は黄銅鉱、磁硫鉄鉱、ゲルスドルフ鉱、黄鉄鉱、自然金、紅砒ニッケル鉱、方鉛鉱、スペリー鉱などである。硬度は5.5、比重は6.4とされている。ハウチェコルン鉱、蒼鉛ハウチェコルン鉱などとともにハウチェコルン鉱グループを形成している。微細なものでも光沢が強く特徴的な色彩を示せば比較的同定し易い。ドイツの地質調査所長だったハインリヒ・ランベルト・ヴィルヘルム・ハウチェコルネ氏がハウチェコルン鉱の名前の由来となっており、砒素を含むハウチェコルン鉱という意味である。海外で産出が確認されている国は中国、カザフスタン、ドイツ、カナダなど数か国で比較的珍しい鉱物である。日本では島根県の都茂鉱山で産出が確認されている。三原鉱山では自然蒼鉛、輝蒼鉛鉱、インゴダ鉱、ホセ鉱A、ホセ鉱B、エンプレクト鉱、ウィチヘン鉱、パーカー鉱などのビスマス鉱物、ビスマス−テルル鉱物、銅−ビスマス鉱物、ニッケル−ビスマス鉱物が見られるズリ中に希に見られる。拡大写真では非常に分かりづらいが左側の部分に1mm前後の大きさで見られる。ルーペで観察すると、独特の色彩と強い光沢を放っていることが確認できる。EDS分析ではニッケル、ビスマス、砒素、硫黄がほぼ近い比率で検出された。また、三原鉱山では蒼鉛ハウチェコルン鉱の産出が確認されている。

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