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[理想化学式] Ag3SbS3 銀とアンチモンの硫化鉱物である。色は名前のとおり濃紅色で金属光沢を示す。空気中では次第に暗くなり黒色になってしまう。ルビーシルバーとも呼ばれるが,ミアジル鉱,淡江銀鉱も同様に赤く輝いているものも見られるため塊状のものはミアジル鉱や淡江銀鉱との区別は難しい場合がある。結晶は柱状やコロッとしたものが多く見られる。三方晶系である。ギリシア語の火と銀色が名前の由来だそうだ。低温の熱水鉱脈鉱床に産出することが多い。一般的に金と共生することが多いが,他にも淡紅銀鉱,黄鉄鉱,閃亜鉛鉱などと共生する。針銀鉱とは共生しないとされている。硬度は2.5,比重は5.8とされている。海外ではドイツ,メキシコ,ペルー,ボリビアをはじめとして世界各国で産出が確認されている。日本では栃木県の西沢鉱山が有名だが,各地に産出する。宇波鉱山は珪石を採掘した鉱山だが,その一部に金属鉱床も生成されており,その中に銀が多く含まれる鉱脈があったようだ。拡大写真では割れ口の右側の石英中の黒い点の部分が本鉱である。宇波鉱山の銀鉱物は,石英中に微細な銀黒色の点のものが多く見られる。これらの銀鉱物は濃紅銀鉱,脆銀鉱,ミアジル鉱であることは確認している。坑口の周囲にわずかに残されたズリの石英中に見られる。顕微鏡写真では結晶は確認できないが一面鋼灰色を成している。EDS分析を行った結果,銀とアンチモンと硫黄の構成元素比率(At%)がおおむね3:1:3になっていることから濃紅銀鉱と同定した。 MENUページに戻る 前のページに戻る |