![]() |
![]() |
|
|||||
| [理想化学式] CaMnSi2O6 カルシウムとマンガンの珪酸塩鉱物である。色は薄い灰色を帯びる水色のものを多く目にするが、暗褐色、薄茶色、オリーブ色、灰白色、無色のものもあるようだ。半透明または不透明のものが多い。ガラス光沢を示す。単斜晶系である。結晶は日本では柱状のものが集合したものが見られる。海外では針状結晶が集合したもの、単柱状に近いコロッとしたものも見られる。輝石グループに属しており、マンガンを鉄に置換したものは灰鉄輝石となり、マンガンをマグネシウムに置換したものは透輝石となる。灰鉄輝石や透輝石と化学組成上連続し、固溶体を作る。硬度は6で比重は3.6とされている。当初は美しい水色を呈しているものも、次第に退色し、まず薄茶色にその後黒ずんでいき美しい色合いは失われていく。アメリカの岩石学者であるアルバート・ヨハンセン氏に敬意を表して、同じくアメリカの鉱物学者であるヴァルデマー・テオドール・シャラー氏により名付けられた。イタリア、南アフリカ、アメリカ、オーストラリアなど世界の様々な国で見られるが、アフリカ大陸や南アメリカ大陸での産出報告は少ない。日本の産地は埼玉県の秩父鉱山、新潟県の赤谷鉱山、岡山県の名草鉱山または大名草鉱山などあちらこちらで産出している。大仙鉱山のヨハンセン輝石はズリ中に見られるが、他のマンガン鉱物と同様に表面は黒くなっており、割らなければ分からない。割った当初は何の鉱物か分からず、まずX線回折分析を行ったところ輝石グループということが判明した。さらに簡易定量分析を行い鉄、マグネシウムよりマンガンが多いことが分かった。以上の結果から本鉱と同定された。ただX線回折結果のピークがブロードなことから非晶質物質も多く含んでいるようだ。 MENUページに戻る 前のページに戻る |
|||||||