[理想化学式] (U,Ca,Ce)(PO・1-2H
 ウランの燐酸塩鉱物である。色は黒〜灰色である。不透明で斜方晶系であり煤状,砂礫状を成す。硬度は3〜4である。鳥取県と岡山県の県境にある人形峠から発見された新鉱物である。人形峠が名前の由来になっている。日本で最初に発見された鉱物である。その後カナダ,チェコなどでも発見されているが世界的にも希産鉱物である。日本では岡山県の人形峠鉱山のほか鳥取県の東郷鉱山でも見られる。人形峠鉱山では重要なウラン鉱石になっていた。この標本は人形峠鉱山の稼行時に働いていた人から仲介人を経ていただいた標本である。元々のラベルは昭和37年の中津河鉱床となっており,最大2cm程度の砂礫になっていた。一般的には灰色や色の薄いものが多いが,この標本はどす黒い。顕微鏡では表面が煤状になっているように見える。ガイガーカウンターで放射線量を測定したところ,バリバリとものすごい音を立てて反応し通常をはるかに超える放射線量を検知した。標本的には色からしてもかなり高品位の標本と思われる。多量に所持したり,常に肌身離さず身近に置いておくのは危険と思われるが,少量であればそれ程危険ではない。ただしこの鉱物は砂礫状で崩れやすいため直接触った手で顔を触ったり,顕微鏡の観察時に鼻や口から粉末が吸入され体に取り込まれ内部被ばくする可能性があるので,触るときや顕微鏡観察時には細心の注意が必要である。また子どもの手に触れないよう保管にも細心の注意が必要である。


                                                
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